小池公夫さん・和枝さん(小海町八那池)

ご主人の公夫さんは、押しも押されぬチェロの名手。
佐久室内オーケストラの創始者の一人。同オーケストラのトップチェリスト兼代表者・・・等々、この人の肩書は多い。

ハンサムな細面・スラッとした長身・抜群のボーイング テクニック(特に、スタッカートの処理が見事である)・繊細なヴィヴラート・さわやかな笑顔・・・・に痺れる女性は多い。
現に、1996 年末にコスモホールで開かれた演奏会の休憩時間のあいだ中、筆者の後ろの座席に座っていた 2 人の若い女性の話題に上っていたのが、小池公夫さんの事であった

また、オーケストラのステージで人目を惹くのが、小池さんの愛器の「真っ赤なチェロ」。
ひと呼んで「小池さんの赤チェロ」「赤チェロの小池さん」。・・・・佐久室内オーケストラの演奏会を聞きに行った際は、ぜひ注意してご覧下さい。指揮者のすぐ右側でよく目立つ赤い色のチェロを奏いている男性が目についたら、間違いなくその人が小池公夫さんである。

(自宅における小池公夫さん・和枝さん・夫妻)

一方、奥さんの和枝さんも佐久室内オーケストラのメンバーであると同時に、このオーケストラを生み出した創始者のひとり。
本来は、フルーティストだが、第一ヴァイオリンのメンバーが足りないため、小さい時からヴァイオリンを習っていた腕を買われて、第一ヴァイリンに転向。
「どちらかと言えば、フルートの方が楽なんですけど・・・・」と言いつつも、あの難しいポジションをよくこなしている。
「偉いなあ!!・・・・僕もヴァイオリンが好きで一生懸命練習したけど、ファーストヴァイオリンはおっかないよ!!」
・・・・ヴァイオリンの難しさを身をもって体験している筆者が言うと、
「けっこう大変・・・・でも、とても楽しいんです」
つつましやかな和枝さんは、こう言って静かに笑った。とにかく、優しくて温かい人である。

話しは変わるが、小池さん一家はみな音楽愛好家である。
1997 年秋現在、中学 2年生の長男の豪(つよし)君はブルッフの1番(ト短調)のヴァイオリン協奏曲を練習中だし、小学校 5年生の次男の公洋(まさひろ)君はヘンデルの 4 番のヴァイオリンソナタ(ニ長調)を練習中であるから、オッソロシイ。
「ねえ、ねえ、和枝さんか子供達の中の誰かがヴィオラを奏けば、弦楽四重奏曲が奏けるじゃん・・・・」と、筆者が言うと
「それが、理想なんですよ。でも、私がフルートを吹いて、他の家族に弦を奏いて貰って、フルート四重奏曲を奏いたほうがいいかな・・・・・・」と、チョッピリ本音が出た。

それでは最後に、佐久室内オーケストラのことを少しだけ紹介しておこう。
創立は 1993年だから、今年で満 5 才になる。演奏会は年 1 回づつ行なっているため今年が第 5 回目の演奏会になった。今年の演奏曲目はドヴォルザークの「弦楽セレナーデ」とベートーヴェンの「田園」の 2 曲。
筆者は、なるべく演奏会に聞きに行くことにしているが、このオーケストラの実力が着実に向上しているのがとても楽しい。

指揮者は、もと東フィルの首席ヴィオリストだった原博道氏。このオーケストラの育ての親である。