No. 3 ヤマハンノキ (1998-05-18 画)

    
 筆者には、このヤマハンノキの画を描いたときのことが、全く記憶に残っていません。
 ただ記憶に残っているのは、或る日のこと、ヒュッテの書架の上に載っていた、小さなスケッチブックを開けてみたら、この画が描いてあったので、大変に驚いた事だけです。

 ・・・・・だけど、僕が描いたこのハンノキがどのハンノキなのかだけは、この画を見ただけで実によく分かります。
 と言うのは、この画のように、幹が真っ直ぐで左右の枝振りが対照的なハンノキは、ヒュッテの近くでは、我が家の庭に生えているのが、たった一本あるだけだからなのです。

     
  

      
 この画のサインを見ると、描いた日付が5月18日になっているので、その意味からも、このハンノキの葉っぱの色が初夏の若葉の黄緑色をしていることが、よく頷けるというものです。

   
 このハンノキは、夏になると実に素敵な木陰を拡げてくれて、僕は家族や友人達と、何回も、このハンノキの木陰で楽しい食事をしたのを思い出します。
 ・・・・・・どうです?  素敵でしょう・・・・・?

     
 

     
 ・・・・・でも、こんなに素敵な日陰を作って呉れたヤマハンノキでしたが、
 今は、このハンノキはもう庭には生えていません。
 ・・・・・・というのは、僕が3年ほど前に切り倒してしまったからです!

 どうしてですかって?
 ・・・・・・それは、秋から冬にかけてのハンノキの葉の色は黒灰色という、とても陰鬱な色になってしまうため、晩秋のこの樹の佇まい(たたずまい)に嫌気が指して来て、とうとう、建築屋の三石尚登さんにこの樹を切り倒して貰い、その跡に、紅色のヤマボウシを移植して貰ったからです。

 ヤマボウシは、この辺り(南佐久郡)では、ヤマグワと呼ばれている喬木で、春には素敵な若葉と紅色の花で私達一家を楽しませて呉れ・・・・・初夏には直径 2cm ほどの桑の実に似た甘い実をつけ、真夏は日陰、秋になると見事な紅葉を楽しませて呉れる為に、ヤマボウシをこの樹に植え代える事にしたのです。
 ・・・・・ただし、このヤマボウシの幹や枝にはキクイムシが入り易いために、春には早めによく消毒をしてやらなければなりません。 

 ・・・・・・現在植わっているヤマボウシの幹の太さは約 8cm ほど・・・・・・
 3年前に移植をしてからは、まだ、花を一つも咲かせていません。

 ・・・・・・でも・・・・・・この3年ほどの間には、根っ子も大分伸びた筈。
 今年あたりは、美しい花を幾つか咲かせて呉れるのでは・・・・・と、心少なに期待している次第です。

(2001-01-05 初掲載)